物事を牽引していくために必要なのは「至誠と実行」

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

縁あって長崎県に来ています(この原稿は2月3日に書いています)。
今回の出張も同様なのですが、このところは海外人材やセールスプロモーションなど当社の諸事業のご商談というよりも、その手前の部分、すなわちどういう考え方で導入を進めていくのか、というご相談を多くいただいております。

 昨日は、岐阜県の製造業の経営者様とマインドマップやロジカルシンキングを用いて、会社の将来を考えるワークを行っていました(この経営者様とのご縁の発端は、私たちが提携する金融機関様経由いただいた海外人材のご相談でした)。2時間かけた対話の結果としては、「社員さんと真剣に向き合い、会社の理念や今後について伝える」ということに至りました。そして、「次回は考え方をまとめる作業に移行しましょう」と話が終わりかけた際に、実はテレアポの会社を使って新規開拓を行っておられることが判明しました。しかも、来週には新規アポイントが設定されています。チャレンジ精神は尊敬するのですが、残念ながら新規訪問のときに「ぶっつけ本番」で脈絡なく対話に臨んでおられ相手に響く対話ができていませんでした。

 テレアポの会社に頼んで1つのアポイントを取得するためのコストは意外と高いものでして、今回のアポイントも2万円程度の費用がかかっていました。そう考えると「ふわっと」新規訪問をするのではなく、真剣に臨まないともったいないですし、真剣に臨めばお取引に至らなくとも「お客様のニーズは何だったのか」「何がお客様のお心に響いたのか」など大切なことを学ぶことができます。一人で考えていても、社内で議論して仮説を立てても、結局のところお客様と会い、真摯に向き合わない限り何も得られません。

 社員さん向けであっても、新規訪問の際であっても、経営者としてお伝えすべき「キモとなる部分」は同じですので、新規訪問時のトークスクリプトやヒアリングシートを至急策定することとしました。

私たちはこの経営者様からは「ご縁がよかった」、お取り次ぎをいただいた金融機関様からは「紹介してよかった」と思っていただかなくては、次はありません。二宮尊徳が「至誠と実行」という言葉をのこしているように、リーダーとして物事を牽引していく者は「ふわっとした何か」ではなく、実行できる存在、汗をかく存在、そして結果を出すこと、結果につながることに真っ向勝負で向かっていくことができる存在でありたいものです。

Businessmen and their customer are negotiating a trade agreement.

関連記事一覧