「このような問題があり、このままでは危険。でも大丈夫。その解決法を、今ならあなただけに教えます」/このようなメッセージが届いたらどうしますか(PASONAの法則)

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

台風が過ぎ去った今週は、一気に秋を感じる日々となりました。

さて、前回は​​消費者の購買行動に関するマーケティング活動の原則である「PASONAの法則」について概観をご紹介しました。PASONAの法則には五つの段階があります。この法則は、ダイレクトメールなどのセールスレターや、ランディングページといったWeb広告で多く活用されています。

 「このような問題があり、このままでは危険。でもこうすれば大丈夫。その解決法を、今ならあなただけに教えます」

このようなメッセージが届いたらどうしますか?

一般に、このように言われると「買おうかな」という購買へのモチベーションが働くといわれています。

それでは、ここからはこの法則の五つの段階について、具体例として「新たな観点で開発した勤怠管理システム」のマーケティングモデルを考えてみたいと思います。

一つ目の段階は、問題提起をするProblemです。「社員が出勤・退勤時間を紙に記載しているが字が読めない、エクセルに集計するのが面倒だという悩みはありませんか?」などのメッセージを伝えることで、ターゲットとなる購買層が潜在意識として困難を抱えていることをテキストや画像を使って「見える化」し、問題に気づいていただきます。

次の段階は、問題を炙り立てるAgitationです。問題に気づいてもらうことができたら、次は問題の深刻さを知ってもらいます。その際はウォンツよりもニーズを訴えることが有効です。たとえば、「現状の管理体制で社員が増えるとどうなるでしょうか?100人分の出勤・退勤時間を手作業で集計することも、読めない文字を聞きなおしていくことにも大変な労力がかかります。加えて、勤務時間を改ざんする者も出てくる可能性があります。現状のまま放っておいて良いのでしょうか?」というメッセージが有効になります。消費者の心の痛みを切り取り、問題点を炙り立てることで、より一層自分ごととしてニーズをイメージできるように描写していきます。

三番目の段階は、解決策の提示を行うSolutionになります。Agitationで問題を深く消費者に訴えたのちに、いよいよ解決策として商品を紹介します。提供したい勤怠管理システムが「いかに課題解決に役に立つか」を伝えます。

文字数の都合もあり、次回はこのSolutionから先の具体的なメッセージを考えていきます。

当社コラムをご覧いただきありがとうございました。
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