マーケティングとセールスの違い

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

朝晩に涼しさを感じられ、着実に秋の訪れを感じられる日々になりました。

最近、ある自治体が10月に開催するイベントに当社がお招きをいただき新規出展するということとなり、営業部門を中心に急ピッチで計画を策定しています。このようなイベントにおいては、私たちのブースに来ていただき、名刺交換をする機会を増やさなければ何も始まりません。つまりは、「私たちのフィロソフィーに共感していただける方々に、いかにブースに来ていただくのか」が生命線ということになります。そこで、社内の会議で話していたことが、マーケティング活動とセールス活動の違いというものです。私の解釈になるのですが、マーケティング活動とは「理念に共感する見込み客に私たちの目の前に来ていただくこと」であり、セールスとは「見込み客に対して営業活動を実施し、新たなお客様になっていただくこと」と定義しています。

そして、今回のイベントの肝になることは、どちらかというとセールス活動というよりはその手前のマーケティング活動になります。つまりは、いかに私たちのブスに来ていただける人たちを増やすのかという、あらゆる施策や工夫がマーケティング活動といえます。具体的にはポスターであったり事前案内のチラシ等の制作物になります。それらの制作物を考える上で、当社にとって重要であり、また有名なフレームワークとして、PASONAの法則というものがあります。

PASONAの法則は、日本を代表するマーケターである神田昌典氏が提唱する消費者の購買行動に関するマーケティング活動の原則のことです。このPASONAの法則は理論からできたわけではなく、実践を通して生まれたものだといわれています。

この法則は五つの段階に分かれており、見込み客の悩みや不安を示して問題提起をするProblem(問題)、「現状のままでは大変である」と悩みに共感するAgitation(扇動と共感)、問題解決策として商品や機能などを紹介するSolution(解決策)、ターゲットを絞りこんだり期間を限定するNarrowing down(絞込)、最後に行動を促すAction(行動)となります。

この五つの段階は、製品やサービスの紹介に関するホームページや印刷物などの制作物、そして何よりもセールスプロモーションの戦略を組み立ていく上で重要となります。次回はこの五つの段階について、具体例を上げて考えていきます。

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