季節は大雪を過ぎました。暦の上では、「北風が吹き平地にも雪が降る頃」とされています。季節の変わり目ということで、私の周りでも風邪気味の方が多くおられます。体調に気をつけたいものです。

さて、前回の拙稿では、広告やプレゼンテーションにおいてお客様に印象を与えたい場合のポイントとして、「ベネフィット」と「ユー・メッセージ」の二つをお伝えしました。今回はこれらを意識しつつ、具体的に「どのようにして商品やサービスを訴求していくか」について考えていきます。

はじめに、ご自身が買い物をする時のことをイメージしてみてください。ベネフィットを理解していても、「本当に大丈夫かな」「自分たちでも導入できるかな」と思われることはないでしょうか。不安を感じたままでは一歩前に進むことはできません。人は安心できなければ、行動を起こすことが難しいという現実があります。リスクを回避したいという心理は大きな障壁ですので、相手の不安を払拭して差し上げることは、ベネフィットを伝えることと同じくらい大切なことです。

例えば、理由が分からないのに他の製品より極端に安い物について疑ってしまうことはないでしょうか。提供する商品やサービスが「なぜ安いのか」もしくは「なぜ高いのか」について、その理由をしっかりとお伝えして差し上げることは不安を払拭することに繋がります。理由が分からないと不安になるのは消費者心理の代表格です。価格以外にも不安要素となり得るものについては、しっかりとその理由を伝えて払拭することを意識したいものです。

訴求するときに抜けてしまいがちな視点としてはもう一つあります。それは、「当たり前のことを伝える」ということです。成果の上がらないホームページ、チラシなどの媒体、パワーポイントのスライドなどには、相手が知りたい「当たり前のこと」が書いてないことが見受けられます。「こんなことは分かっているだろう」と割愛してしまう気持ちもわかるのですが、そこを丁寧に伝えていくことも肝心です。次回はその具体例について述べていきます。

関連記事一覧