聞き手である私たち自身が「話を聴ける状態にあるかどうか」

加藤滋樹のつぶやき

急に朝晩が冷え込んでまいりました。ちょうど今日、10月23日が霜降の日だそうです。秋が一段と深まり朝霜が見られる頃で、日が短くなってきたことを実感します。

さて、人づくりとマーケティングの視点からコーチングを解説しております。前回は、会話をリードしない質問、相手に気づきを与える質問について述べました。

上司と部下の関係性の関係性からコーチングをみてみると他にも注意すべきことがあります。それは、「話を聴いている最中に内容の良し悪しを判断してしまう」という失敗です。、私も忙しいときには、しばしばこの失敗に陥った経験があります。上司や先輩、また、取り引きの中で商品やサービスを提供する側は、当然ながら、その分野の経験が長いわけなので、相手よりも知識と経験を豊富に持っています。これらが有れば有るほど、「話を聴いている最中に内容の良し悪しが分かってしまい、判断を下してしまう」という事態におちいります。

例えば、以前私が聞いた話なのですが、BtoBの企業において、FacebookなどのSNSを広告媒体として使いたいという提案が部下からあったそうです。しかしながら、その会社の以前の調査ではSNS経由でのアクセス数は芳しいものが得られず、結果的にその提案は「頭ごなしに否定」ということとなってしまいました。よく考えてみれば、以前の調査から月日も立っていますし、もしかすると同じSNS経由でもプロフィールに経営者の記載がある方のみにリーチさせるなどやり方があったかもしれません。また、コーチングでは、端緒となるアイディアの良し悪しよりも、相手が自らの可能性を発揮する場が提供できているかの方が重要なのです。

SNSの例では、部下は可能性を潰されたと感じる可能性が高いといえます。このようなことが積み重なっていくと、だんだんと上司への提案は少なくなり、指示されたことだけを行うようになってしまいます。「会話の途中でぐっと堪えて、判断をせずに相手の話を聴く」ということは、難しく忍耐と知的体力を消費します。私が冒頭で「忙しいときに」にという経験を申し上げましたように、聞き手である私たち自身が「話を聴ける状態にあるかどうか」ということが重要です。

聴くということは、その字の成り立ちに見られるように目と耳と心を十分に稼働することです。話を聴くことができるコンディションを常に自分で整えていくことが大切といえます。

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