「死中活あり」/『致知12月号』の感想文を書きました(加藤滋樹)

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング), 致知&木鶏会、読書会

今回のテーマは「死中活あり」。

このことばについて、特集総リードには、「もう駄目だという状況の中にも必ず活路はある」という解説があった。また同じく引用されていた「現実を否定してはいけない。是認してもいけない。容認しなければならない」という松下幸之助の言葉には心が大きく響いた。恩師である松下政経塾・塾頭の金子一也先生からは、小生に対して「全てを受け入れ、全てを生かす」というお言葉をいただいたことを思い出した。

オリックスの宮内義彦氏の記事では、若かりし頃の「大会社の駒の一つではなく、できたばかりの小さな会社で先頭に立って働くほうが面白かった」ということば、社長に就任された後に得られた「任せると言われて後ろ盾がある仕事と、自分が最終責任者になって行う仕事は雲泥の差だと痛感した」という心境に共感した。小生も部下として働く立場、中堅企業の管理部門の最終責任者としての立場、コンサルとしての専門職という立場とさまざま経験をする機会に恵まれたが、まさに「鶏口となるも牛後となることなかれ​​」という心境である。今の立場になって、大きな集団の末端にいるよりも小さな集団の先頭に立つことを重んじるべきという意義を噛み締めている。

ドラッカー協会の佐藤等先生による「ドラッカーの教え」では、組織には「社会において特定の役割を果たすこと。使命、ミッションと呼ばれるもの」「属する人の成長と自己実現を手助けする」という二つの目的があることを学んだ。前者については、明確であり、私たちには「日本でいちばん幸せを感じられる会社をつくる」という明確な志がある。では、後者はどうだろうか、現場にいる正社員さんやパートさんと面談を重ねてはいるものの、マズローの欲求五段階説の下から三番目「所属と愛の欲求」や四番目の「承認欲求」までを満たしていくことが精一杯であると感じた。地道に理念を伝え、彼ら彼女たちの考えていることを深掘りしていく活動を続けていきたい。

冒頭の「死中活あり」に話を戻す。

コロナ禍がスタートして丸2年が過ぎようとしている。この騒動が起きる前までは、小生個人の実力や行動力を頼みとして、M&Aやファンド、東京進出や海外出張を中心に「如何にレバレッジを効かせるか」ということばかりを狙っていた気がする。しかし、コロナ騒動のおかげで、地道に足元をみていき、日々の仕事を磨いていくことに注力できている。また、社長、Nさん、Sさん、送り出し機関のUさん、セールスプロモーション事業部のリーダーSさんなど、志に立ち向かっていく素晴らしい仲間が得られたことは本物の財産である。

特集総リードの松下幸之助の「生きている間はやるべきことをやる。人間は行き詰まることは絶対にない」ということを信じて、前進を続けて参ります。

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