仕事の現場でのプラグマティズム

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

寒い日々が続いていますが、ふとした時の青空の暖かさに春の伊吹を感じる日々です。
いかがお過ごしでしょうか。

前回は、プラグマティズム(実践主義)について、「なぜ現代に即している考え方なのか」ということを述べました。
否応無しに様々な考えが提供され、それを受容していく必要がある現代社会では、知恵や思考だけで終始するのではなく、実践とその結果の検証により物事を考えていくプラグマティズムが求められています。

しかしながら、逆説的ではありますが「プラグマティズムを深く知った」ということだけで、その名の通り実践が伴わなければ、何らその知識に意味はありません。

そこで、今回からはプラグマティズムの実践をテーマとして、「仕事の現場での活用」と「コミュニケーションにおける活用」に分けて、それぞれ五つの視点で考えてみたいと思います。

はじめに、仕事の現場での活用について考えます。

一つ目は「目的を忘れない」ということです。
いつの間にか手段が目的となっているということはないでしょうか。やること自体が目的となり、当初、考え定めた崇高な目的が形骸化していたり忘れ去られていたりすることがあります。
何のための仕事なのか、目指していているものは何か、という原点に立ち返り行動する必要があります。

二つ目は「理論だけで決定しない」ということです。
以前から決まっていたという理論が今も最善とは限りません。行動によって理論を確認する必要があります。

三つ目は、「日頃の慣習や前例に執着しない」ということです。
これは、すでに出来上がっている仕組みや方法論に漫然と従うのではなく、やる前から批判するわけでもなく、少しずつでも実行をしながら、結果の検証と改善を図っていくというものです。

四つ目は「二者択一で考えない」ということです。「賛成か反対か」「A案かB案か、それともC案か」など、選択肢を限られたものにしないということです。
一旦選択肢が提示されたとしても、仲間からさらなるアイディアが提示されたときは、「貴重なプランをありがとう」といって選択肢の拡大を歓迎する必要があります。

そして最後である五つ目は「何よりも行動を怠らない」ということです。これが本日いちばんお伝えしたいことです。
行動することを躊躇せず、「行動してみれば何かがみえる」という姿勢でのぞむということです。

以上、今回は仕事の現場での活用法を述べました。次回は「プラグマティイズムのコミュニケーションにおける活用」に視点を移して考えていきます。

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