複雑多様化する社会におけるコミュニケーションとプラグマティズム

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

立春を過ぎましたが、晴天の暖かさを感じつつも、まだまだ寒い時期が続いております。

さて、前回の拙稿ではプラグマティズム(実践主義)について、仕事の現場でどのように活かしていくかということを述べました。手段を目的化せず本来の目的を忘れない、頭でっかちに理論だけで考えない、そして何よりも行動を怠らないという点で、多様性が進みと情報が溢れる仕事の現場では、正道を歩んでいくために有益であるといえます。

次に、本日は「プラグマティズムをどのようにコミュニケーションに活かしていくか」について、五つの視点で考えてみたいと思います。

一つ目は、「耳を傾ける」ということです。傾聴という言葉にもあるように、自分とは異なるという意見であっても「ヒントになるアイディアは必ずある」という意識をします。

二つ目は、「共通点を探す」ということです。お互いが協働ができるような本質的な一致点を探し、関係性の発展に繋げていきます。

三つ目は、「目的を頭にいれておく」ということです。前回も手段を目的化しないということを述べましたが、「最終的に目指すこと」をお互いに語り合うようにしたいものです。富士山に例えてみると、手段や過程である登山道が異なっていたとしても、目的である頂上が同じであれば、共通点するような新しい考えを生み出すことができる可能性があります。

四つ目は、分からないと思うことは素直に聞いてみるということです。分からないことを質問することは、決して相手を攻撃することではありません。真摯かつ丁寧な姿勢で、臆することなく質することが大切です。また自分が質問をされる立場であった場合も、反論だと思わず、相手のことを思いやった回答をする必要があります。

五つ目は、何よりも「直接話す」ということです。物事に立ち向かっていく真っ直ぐな姿勢は、例え意見が異なったとしても必ず相手に誠意として伝わります。メールの文面や他人を通じての伝聞に頼らない姿勢を持ちたいものです。

以上には相手を尊重するという姿勢を持ちながら接することの大切さが根底にあります。どの分野においてもコミュニケーションには、慣習があるものです。私たちは盲目的に従ってしまいがちですが、「今も上手く機能するか」「現実に照らしてみるとどうなのか」を柔軟に考えていくことは、自己実現だけでなく所属するコミュニティや社会全体の発展にも結びついていきます。

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