マーケティングにおける階段

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

「じっとお客が階段を登ってくるのを見守る」

今回も月末の社内研修会の課題図書として設定している『あなたの会社が90日で儲かる!』(神田昌典)から印象に残った言葉を引用をしました。

経営者やマーケティング責任者の悩みのほとんどは、リード(見込み客)が足りないことや商談数が足りないことに集約されます。これらの課題が発生する原因は、マーケティングの設計図ともいえる「階段」の部分にあります。具体的には、展示会での名刺交換やノウハウ公開セミナー、資料ダウンロードなど、リードとの接点があった場合、すぐに確度の高い商談獲得を持ちかけるということを行っていたりします。

これでは、ハードルが高くてお客様の心理は階段を登ってきてくださいません。その間にセミナーを開催したり、すでに導入しておられる顧客の事例を紹介したりするような中間の階段を設定すると登りやすい段差になります。見込み客数や商談数を増やしたいのならば、楽に階段を登っていただけるような、操作説明会や事例共有セミナー、導入企業の見学会といったステップが緩やかになる工夫を設けることが必要になります。

階段を一つずつ登っていただき、商品やサービスを安心して購入していただく必要があります。むしろ、そうでなければ、なかなか商品は売れません。

マーケティングの大原則はとてもシンプルです。それは、「ゆるやかな階段を作って差し上げる」ということです。相手にいきなり高い壁を目の前に見せて、「登ってきて欲しい」といっても来てくれません。それがどんなに明るい未来を与えるものであっても、「この商品は素晴らしいので是非買いましょう!」といきなり言われると、引いてしまうのが人間というものです。

最終的には高い壁を登っていただくということであっても、お客様もしくはお客様候補の方々には、丁寧に階段をつくり、登りやすくして差し上げることが大切ということになります。

当社コラムをご覧いただきありがとうございました。
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