行き過ぎた言動に影響されないために「自分の軸を持って対応する」

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

相手の承認欲求が高すぎる場合において、私たち側の心の持ちようや振る舞いを考えています。前回までには、「そもそも、承認欲求が強い人であるということを認識する」「適度な距離間を維持する」「相手のプライドを傷つけない」ということについて、対応する私たち側の意識について示しました。

 四つ目としては、「相手の発言を否定しない」ということです。承認欲求が強すぎる人は、自分の発言が否定されてしまうと感情的になりやすいため、相手の発言に対して否定したり反論したりすることは極力控えたほうがよいと思われます。特に相手が感情的になっているときには、丁寧に相手の話を聴くことが重要になります。こういった話の聴き方をすることで相手に「自分の気持ちが分かってもらえた」と思ってもらうと、すっと心が落ち着き怒りが収まることもあります。

 リーダーという職責柄、時には役割や立場として、事実に反しているということや論理的矛盾を指摘しなければならないこともあると思いますが、その際にも相手の主張や感情に十分に理解を示した上で行、なぜ、否定や反論をしなければならないのかという理由を伝え、プライドを傷つけないようにしたいものです。

 最後、五つ目は、「話を真に受けすぎてしまわない」ということです。承認欲求が強すぎる人は、いわゆる「盛って」話してしまったり、過剰な表現が入ってしまうことも少なくありません。また、プライドが高いせいで見栄を張ってできないことを「できる」と言ってしまう可能性もあります。

 そのような話題を真剣に受け取り過ぎてしまうと、のちのち問題が発生するおそれもあります。つねに「過剰表現の可能性もある」ということを頭において話を聴いたほうが良いかもしれません。

 今回は、相手の発言を否定しないこと、相手の話を真に受け過ぎてしまわないということについて書きました。いずれのケースも、相手の話に真剣に耳を傾けながらも、少し距離をとって冷静に相手の話を聴くことが大切になります。

 私たち側の心の持ちようや振る舞いについて思うことは、相手に寄り添いつつも、自分の心情や行動が相手に同化してしまってはいけないということです。相手に敬意を払ったり、心情に大いに関心を寄せていく一方で、行き過ぎた相手の感情や言動に私たちが感化されてしまわないように、自分というものの軸をしっかりと持って応接するようにしていきたいものです。

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