至誠と実行
改めまして、新年あけましておめでとうございます。
皆さま方とともに希望に満ちた一年をスタートできますことを、心より感謝申し上げます。
「わが道は至誠と実行のみ。およそ世の中は智あるも至誠と実行にあらざれば、事は成らぬと知るべし」
昨年末、島根県にある出雲大社を訪れました。その時に引いたおみくじには、このような記載がありました。
この中に出てくる「至誠と実行」というフレーズ。これは、二宮尊徳のことばとして広く知られています。
二宮尊徳というと聞き馴染みがないかも知れませんが、通称は二宮金次郎といいます。
この名前を聞くと思い浮かぶ方もみえるのではないでしょうか。そう、だいたいの小中学校にある、銅像や石像。あの薪を背負って歩きながら本を読んでいるのが二宮金次郎です。
二宮尊徳は、考え方の中心として「至誠」、すなわち「高い誠実さや真心が大切である」ということを述べると同時に、「実行しなければ何ら意味が無い」こともあわせて伝えてくれています。自らが信じるべき道において、至誠を貫きとおし、実行することが最高の自分への道といえます。
が、残念ながら、実行には困難がつきものです。傍(はた)から見ると、周り道にみえたり、失敗にみえたりすることもあります。
しかし、それは一時(いっとき)のこと。私たちが内省を得て、更なる至誠に気づくことができれば、それも大きな価値があります。
二宮尊徳は「積小為大(小を積みて、大を為す)」ということばものこしています。
小さな気付きを気付きのままで終わらせず、実行できるかどうか。
小さなことでも実行する。小さなことだからこそ実行する。
その積み重ねが人生を、世の中を大きく変えることに繋がります。
さて、突然の第1回メッセージ、いかがでしたでしょうか。
これをはじめた意図は、普段、事務連絡で終わってしまい、なかなか物理的にもコミュニケーションをとることができない、しかし、会社を支えていただいている重要な人たちに、できる限り考えていることを共有したい、そしてお伺いしたい、と思ったからです。
私たちが感じた日々の経験や出来事、先人のことばなどを振り返りながら、混迷を極める社会においてどのような意味があるか、私たちはどのようなことを意識していけばよいのか、皆さまとともに深めていければと思います。
引き続きよろしくお願い致します。