ブレーンストーミング 、6つのステップ(1)

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

参加者の叡智をあつめ、アイディアを昇華させていくブレーンストーミング。

今回からは通称「ブレスト」の具体的な手順について整理していきます。具体的な手順は、「ルールとテーマの明示」「制約時間と目標の共有」「アイディアの積極的発言」「アイディアの見える化」「アイディアへの便乗」「アイディアの整理」という6つのステップになります。それでは、順に詳しく紹介していきます。

一番目の「ルールとテーマの明示」のステップでは、前々回にご紹介した4つのルール「批判しない」「自由奔放に考える」「質よりも量」「他の人に便乗」と、前回ご紹介したテーマ設定について、ホワイトボードに板書することによりメンバーに共有を行います。ポイントはルールとテーマを見える化し、メンバーへの意識づけを強化することです。例えば、他者の貴重なアイディアをすぐに批判してしまったりすることのないよう、常に目のつくところに記載したいものです。

続いて、ブレストを進めていく上で、時間管理は重要です。二番目の、「制約時間と目標の共有」では、最初のアイディア出しに用いる時間をしっかりとメンバーに伝えるようにします。テーマやブレストへの慣れの程度により適切な時間の加減は必要ですが、経験上、概ね30分を一旦の目安とすると良いかと思います。そして、ここでの目標とは、「制限時間内に何個のアイディアを出すか」というものです。「たくさんアイディアを出そう!」という漠然としたゴールよりも、「30分でアイディアを50個板書しよう」という具合に、ゴールを明確にしたほうが、参加者の集中力はぐっと増していきます。

しかしながら、アイディアが即座にたくさん出てこればよいのですが、そうも上手くいかないことも多々あります。ここで三番目のステップである「アイディアの積極的発言」の出番となりますが、参加者が慣れていない場合は一般的な会議の意識が抜けず、「良いこと、気の利いたことをを言わなければならない」という心理になってしまい、沈黙に陥りがちです。このような時こそ、私たちリーダーの出番です。再度、一番目のルールやテーマに立ち戻った発言をしたり、率先して奇抜なアイディアを発言したりすることで、沈黙を積極的に打破する勇気を持ちたいものです。

間違っても「時計回りにアイディアを発言してください」といった具合に強制してはけません。自由闊達な雰囲気をぜひ醸成したいものです。

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