一年を振り返って、原点回帰

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

今年最後の連載となります。
今回は一年の間、皆様と考えてきたことを振り返っていきます。

年初にはコロナ禍という逆境の今こそ「リーダーの志が問われている」ということをお伝えしました。また、対面での面談が難しい昨今、オンラインの面談は迫力やその場しのぎの誤魔化しが効かず「私たち自身の人間力が対面よりも問われている」ということを意識すべき事実としてご案内しました。このことは私の仕事においても常に意識する一年でした。

その後、物事の本質に迫り言語化していく力、相手の本音を引き出していくファシリテーション、考えが行き詰まったときに枠組みを変えて昇華させていくリフレーミング、良し悪しを気にせずアイディアの量を追求するブレイン・ストーミング、発言に気後れする人たちからも良質な考えを引き出すブレイン・ライティング、「答えは相手にある」という立場からの質問型コーチング、相手を本当の意味で認めて自己肯定感を引き出し自律的行動を促す「承認」、他人を批判せず自分の想いを伝えるアイ・メッセージ、そして前回は相手の立場にたって当たり前のことでも手抜きをせず伝えていくことの大切さにについて述べました。

ここまでの連載を改めて俯瞰し、本質を考えてみました。

それは、答えは相手にある、答えは市場にある、さらに言うならば答えは世間様にあるということです。当社においても若手の社員が「○○がやりたい」という前向きな意見を持ってくる場合があるのですが、それが本人のみの視点から出てきているものなのか、お客様やその先の市場から出てきているものなのかを注視するよう伝えています。松下幸之助が伝えてた「素直な心」で物事を見ていくことがが大切といえます。

素直な心。

その観点から本連載テーマである「人づくりとマーケティング」をみてみると、人づくりとマーケティングは分断された二つを同時に探求していくものではないことが分かります。

人づくりこそがマーケティングである。

マーケティングの知見を得たとしても、それを実行していく私たち自身の存在が問われているといえます。世の中の事象をつぶさに受け入れ、お客様、そして社会の発展に役立ていく、そんな純粋なで素直な心を持ち続けていたいものです。

新年からもより一層物事の本質に迫り、皆様のお役に立てるよう努力を重ねて参ります。

良い年をお迎えください。

加藤滋樹

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