アイデアを生み出す5つのステップ

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

大地に恵みの雨が降り注ぐ、まさに穀雨を感じる季節となりました。

さて、前回の拙稿では、ジェームス・ウェブ・ヤングが1940年に出版した『アイデアのつくり方』という書籍を引用しつつ、アイデアを生み出すには一定の心の過程が存在すること、その過程は修練によりコントロールできること、そして、アイデアは「A+B=Cという方程式」により生まれる、すなわち、既に存在する優れたAという技術とBという技術を組み合わせると、新しいアイデアCが生まれるということを述べました。そして、今回は、このアイデアが生み出されていく過程について、より一層、深掘りをしていきます。

ヤングは、アイデアが生み出されていく過程について5段階に分けて重要なポイントを話しています。

第一段階は、資料集めです。資料は、製品や消費者など業界的な知識である特殊知識と、人生やこの世の様々な出来事などの一般知識の二つに分別されます。アイデアはこの特殊知識と一般知識の新しい組み合わせから生まれます。すなわち、専門性だけでなく、本稿のテーマである「人づくり」にもあるように、人としてどう生きていくかを深めていくことは、アイデアを深めることにも役立ちます。

第二段階は、集めた要素から関係性を見出す段階です。皆様もご経験があるかとは思いますが、アイデアはたとえ断片的であっても書き留めることが重要です。その断片的な思考を書き留め続け、やりきったと思えるところまで考え抜きます。

第三段階は、集めてきた情報を意識の外に出す段階です。今までは情報の関係性を考えてきましたが、この過程では、一度、問題を意識の外に出し、散歩に出たり趣味に没頭するなど想像力が刺激される別のことに時間を費やします。

第四段階は、心の緊張を解き、アイデアが発見されるのを待つ段階です。とにかくリラックスすることが必要とされます。すでにアイデアが生まれる素地は整っているので、ギリシャ語で、「我見いだせり​」を意味する「ユーレカ!」の時を待つだけです。

そして最後、第五段階は、そのアイデアが現実に有効であるかをチェックする段階です。どんなに優れたアイデアでも、アイデアそのままでは価値がありません。

アイデアは具体化し、現実を変えていくことに意味があります。仕事でもプライベートでも、アイデアをアウトプットし、実践をしていくことにより、アイデアは深化していきます。

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