自分の言行が自分の損得だけに起因していないか、「みんなのために役立つ」ことにつながっているか

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

暦の上では立冬を過ぎました。冬の気配がたち始める頃のことだそうですが、現実には「もう少し先かな」と思う今日この頃です。

さて、前回は経営理念について、尊敬する松下幸之助翁の言葉を引用しつつ所感を書きましたが、今回は当社にとっての経営理念を改めて考えてみたいと思います。

何度か拙稿でご紹介をしているように、私たちの会社には「日本でいちばん幸せを感じられる会社をつくる」という志があります(社内では経営理念という言葉はあまり使わず、「私たちの志」と言っています)。この志というものを考える時、私が真っ先に思い出すのが、吉田松陰の「志を立ててもって万事の源となす」という名言です。

​​松陰は松下村塾の塾生一人ひとりを細かく観察し、身分を問わずその資質を果敢に見抜き、長所を引き出し、褒めるべきは褒めて大いに励ましました。塾生の境遇や性格も深く理解し、「かけるべき言葉」も使い分けていました。たとえば、伊藤利助(博文)については、物事や人と人との間に立ち取り持っていく力を見抜き「周旋家になりそうだな」と言ったそうです。松下村塾の塾生が幕末・明治を通じて、多くの重要な役割を担ったきっかけは、志を持って行動させることまで考えていたこともあります。

 「志を立ててもって万事の源となす」

まさに立志こそが松下村塾の標語でした。

翻って話を当社に戻します。ここ最近の会社の動きや社員の皆さんの動きをみていると、この標語の重さを有り難く感じます。当社は縁あって第三者承継で私が代表権を引き継いだ会社であり、あと数日でこの会社の代表者になって丸四年となります。思えば始まりは「日本でいちばん幸せを感じられる会社をつくる」という志しか自分になかったことを思い返されます。

たった一つのことですが、それが原点となって、というか今もそれしかないわけなのですが、その志が皆様に伝わっていき、参画してくれる方、応援してくれる方につながっています。四年前の自分を思い返してみると、一人だけでは決して手が届かないところまで進んでいってくれていることに感謝しかありません。

最後に、この志というものを「己の損得を超えて、みんなのために役立つ心」と、松下政経塾・元塾頭の上甲晃氏は​​真髄を喝破していました。自分の言行が自分の損得だけに起因していないか、「みんなのために役立つ」ことにつながっているか、日々省みる自分でありたいと思います。

当社コラムをご覧いただきありがとうございました。
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