緊急と重要によってタスクを分けていく

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

師走に入りました。一年を通じて変わらずに取り組む必要のある仕事はもちろんのこと、この時期には年末特有の業務などが重なってしまいます。今月、仕事においても個人において最も高く越えなければいけない壁は、「何を優先するか」という順位づけです。この壁さえ突破してしまえば、大切なことを未着手で終わることもなくなりますし、何に集中すべきかが自分にとっても組織にとっても明らかになります。

「アイゼンハワー・マトリクス」という手法をご存知でしょうか。緊急と重要によってタスクを分けていく手法であり、世界的な名著である『7 つの習慣』の著者、スティーブン・リチャーズ・コヴィー氏による「第三の習慣」として世の中に広まりました。

パソコンや携帯電話、メモ帳などにToDoリストといった形で業務を羅列している方は多いと思います。それらを「いつまでに終わらせるか」という意思決定をする時に役立つのがこのマトリクスです。ちなみに、この名称は第34代米国大統領のドワイト・デイヴィッド・アイゼンハワーが開発したことに由来します。

はじめに、「すぐに着手する」とされる第1領域は「問題・課題の領域」であり、緊急かつ重要なもので、ここに入るタスクはすぐに取りかかる必要があります。

つぎに、「いつやるか決める」とされる第2領域は「質の高い領域」、緊急ではないが重要であるというもので、マトリクスの中で最も戦略的に考える必要がある領域であり、長期的な目標を達成するために必要な業務といえます。まさにリーダーが考えるべき重要な事項ともいえます。

「誰かに頼む」とされる第3領域は「見せかけの領域」と呼ばれ、緊急ですが重要ではないものです。予期せぬ電話やメール対応、いきなり入ってきた会議などがここに入ります。目に見える成果や目標に直結しないので、重要ではありませんが、積み重ねてしまうと複雑化し、周りに迷惑をかけてしまう事項です。リーダーの皆さまにおいては、できるだけ減らし、他のメンバーに任せるなどの工夫を行い、より重要な業務、リーダーにしかできない業務に集中することが必要です。

最後に、「後でやる」とされる第4領域は、まさに「無駄な領域」です。重要でなく緊急でもないというものです。この領域に属するタスクは付加価値をもたらさず時間浪費となるものです。「先延ばし」や「やらない」ということを考える必要があります。

次回はこのアイゼンハワー・マトリクスを現場で生かすためのアイディアについてご案内いたします。

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