自分自身に承認欲求が強い場合「話す量も自慢もほどほどに」

加藤滋樹のつぶやき(人づくり×マーケティング)

暖かさが見られる日々でしたが、来週からはぐっと冷え込んでくるそうです。

 さて、承認欲求が過剰に働いた場合の事象について、私が見聞きしたエピソードを書いております。今回からは、他者との関係を構築していくにあたって、主体となる私たち側の承認欲求が「強いな」と認識がある場合、どういったことに注意していくべきかについて、ケースごとに考えてみたいと思います。

 はじめは、「自分ばかりが話してしまい、相手の話が聴けない人の対人関係の留意点」です。この点は、ギクっとする方も多いのではないでしょうか。承認欲求が強い場合、「話したい」という気持ちが強くなるため、ついつい自分ばかり話して、相手の話を聴こうとしなかったりします。しかしながら、もちろん相手も「自分の話を聴いて欲しい」という欲求を持っています。そのため、相手との対話の中で自分ばかりこの欲求を果たそうとしてしまうと、当然、相手は不快感を覚え、良い関係性を築くことは困難になります。そうならないように、会話をするにあたっては、自分が話す量と相手が話す量には細心の注意を払い、少なくとも半分ずつになるように心がけることが肝要といえます(私たちの会社では、「相手が8割、自分が2割」ということを常々伝えています)。

 とはいいつつも、「相手が話そうとしないから、ついつい自分が話題を切りだそう」と思ったついでに、その後も話しすぎてしまうこともあります。そういう場合においては、質問をすることで相手に話してもらえるよう、うまく話題を振ることも大切といえます。

 二つ目は、「賞賛を求め、他者からの評価を気にしすぎる人の対人関係の留意点」です。自己PRや自慢話は、度がすぎると相手が嫌悪感を感じます。しかし、自分が価値のある人間だと思われたい、褒めてもらいたいという衝動を抑えられずに話してしまう場合もあるかもしれません。そのためにも、そういった傾向が自分にはあるということを自覚した上で、自己PRや自慢話はほどほどにしておくことが重要です。

 また、自身にこの欲求が強く存在している場合には、それがモチベーションになれば、意欲的に仕事に取り組むことができます。一方で、評価が得られない場合においても、客観的な視野で自分を見て、モチベーションがぶれないように意識することも大切です。

 次回からも引き続き、対人関係を築いていくための留意点について、取り上げていきます。

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