発する言葉の重み、聞くことと自己理解
蔓延防止期間が終わりました。感染症対策に気をつけながらも、経済活動との両立を図る時期に来ています。
これから経済を取り戻していくためにも、できるだけ効果的に、かつ接触期間を短くしつつも深いコミュニケーションを活発化していきたいものです。
前回までは、言葉に重みを与える要素を、思考や行動指針といった内的な部分と、それらが外に発せられるその表現について考えてきました。
しかしながら、実際のところ人間関係において問われるのは、相手の立場に立って相手の感情を理解できるのかということです。私自身が完璧にできるというわけでは全くありません。
反省をしつつ、相手の立場にたった自己のコントロールについて考えてみたいと思います。
はじめに、一番伝えたいこと、私自身も気をつけたいことを述べます。
それは、「重要なことは、話すことではなく聞くこと」であるということです。
相手との対話というものは本当に難しいものです。
相手が聞く耳を持たない場合や、こちらに興味を持っていない場合、必要としていない場合に自分を語ってしまうことは、単なる自慢や自己承認欲求を満たしたいだけになりかねません。
効果的なマーケティングの観点からも、相手の興味が表に出てくるまでは、できるだけ言わないようにするほうがスマートです。
自分に対する興味や注目、情報の必要性が相手に生まれるまでは、「自分を過度に見せびらかす」ことが無いように心がけたいものです。
次に、私たちは「自身を理解しているとは限らない」ということです。
私自身も、自分のことを全部理解しているかというと自信がありません。
とりわけ若い人や同じ環境に長い期間居続けた人は自分自身と向き合う環境が少ないものです。
さらにやっかいなのは、自分が未熟であるということを、薄々気づいているが故に、敢えて怖くて未熟な自分と向き合おうとしない場合もあります。
私自身も見てみぬふりをして「自己の程よく内面と付き合っていこう」という誘惑に駆られる場合もあります。
しかしながら、本稿をご覧のリーダーの方々、指導者の方々は自己対峙から逃げずに立ち向かって行きたいものです。
今回は二つの気をつけたい事柄を記載しました。
私自身も耳の痛い内容ですが、そこから逃げず相手の立場にたった関係性の構築を心がけていきたいものです。
次回も言葉に重みを持たせていくためのコミュニケションについて、引き続き取り上げていきます。
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