年初から新型コロナウィルス感染症の第三波が拡大しています。政府は十三日に愛知、岐阜をはじめとする七府県に緊急事態宣言の発出を決定、八日から発出している東京など一都三県とあわせて、十一都府県が対象となっています。

そのような最中、昨年より徐々に始まっていた「オンライン商談」が本格化してきています。そこで、今回はオンライン商談について、三点、私が思うポイントを書きたいと思います。

まず、私自身がオンライン商談を初めて実施した際に一番困ったのは一方通行感覚です。とくに、お客様が当方に配慮してくださり、私のプレゼンテーション中にお客様マイク設定が「ミュート」となっている場合、無味乾燥な空気に向かって話しているような気になり、誰に向かって、というより失礼な言い方になりますが「何に向かって」話しているかが分からなくなる空虚感がありました。

対面では相手の熱量や温度感が空気で伝わりますが、オンラインでは空気感や雰囲気が伝わりにくいため、視覚と聴覚のみに訴えかけざるを得ません。身振り手振り、抑揚やアクセントなどに注意した話し方をしなければ、一方的な説明になってしまい、お客様が退屈に感じてしまいます。

次も私の失敗例です。対面ではお客様が考えたり、振り返ったりする時間を設けるため、少しの「間」を設ける、いわば沈黙の時間も有効ですが、オンライン商談では沈黙の時間は気まずい雰囲気を創出する原因になってしまいます。言葉と言葉の間を極限までカットしたYouTuberなどの映像をご覧になる方ならなおさらです。沈黙では空気感が伝わりにくいので「ここまででご質問はありますか?」などど、相手の反応や理解を細切れにして確認する重要性です。

最後に、私がいちばん大切だと思うのはファクトです。あえて外来語を使ってしまい恐縮ですが、直訳すると「実際にあったこと」「事実」という日本語が合います。既存顧客の事例、料金表(私個人の意見としては初回から包み隠さず誠意を持ってお示しをしたほうが、信頼が得られると感じています)、導入いただいている現場の動画や写真などです。また、事実の相互理解という点では、共通認識を持つためその場でチャット機能に発言概要、議事録を書いていくことも有益です。

まだまだ私たちも実験段階ではありますが、このような時期だからこそ、手段、方法に配慮を尽くし、世の中に貢献して参りたいと思います。

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