「追悼・稲盛和夫」/『致知12月号』社内木鶏会を開催しました
加藤滋樹です。
29回目の社内木鶏会を開催しました。
今回のテーマは「追悼・稲盛和夫」です。
「姿勢と感謝の大切さ」
「魂を磨く」
「素心」
「心の雑草を抜く」
等々、今回も皆さまと深い対話をすることができました。
以下に社内木鶏会で発表した小生の感想文を転記いたします。ご高覧をいただけましたら幸いです。
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今回で29回目の介護木鶏会となります。
今号について、小生は稲盛さんのご講演にもあるように、「人は何のために生きるのか」すなわち「加藤滋樹は何のために生きるのか」を念頭におきながら、読み進めていきました。
特集総リードでは、「目指す道を進んでゆけ」「私はJALの社員の意識の高さにおいて、世界一にしたい」が印象に残りました。前者は、かつての藤尾社長と同じように志に邁進しようともがく小生に対する応援メッセージだと受け取りました。後者については、昨今の社員のみなさんのやりとりをみていると、かなりの自信があります。「日本でいちばん幸せを感じられる会社をつくる」という志に立ち向かっていきたい。
「稲盛さんに学んだリーダーの条件」では、「評論家なら見識でいいが、事業に取り組む人間は、肚に落ちるまで考え抜いた上で決断をする。それが胆識だ」が印象にのこった。評論家というのは痛烈に感じる。2015年末に12年9ヶ月お世話になった瀬戸商工会議所を退職し、民間企業の管理職に就任したとき、「これからは言ってるだけではだめだな」ということを初日に痛切に感じました。そういう意味では、たびたび内勤のSさんが、「加藤さんが来てから、お話しししたことをいろいろと聞いてくれて、決めて変えてくれた」と言ってくれるのは冥利に尽きます。
また、「会社の業績と経営者の全人格はイコールだ」と「まだまだ勉強が足らん。もっと苦労して、自分の器を大きくして行かなければ集団をまとめていけない」は同じように思います。もっと自分たちの志・フィロソフィーを探求し、苦労し、決断し、そして胆識への力を掴み取っていく他にありません。
本書のハイライト「人は何のために生きるのか」は熱心に読みました。「何のために生きるのか」については、先般、当社が主催したある勉強会の終了後にたまたま当社のNさんとも話していました。自分自身がどう生きるのかということと会社としての志である「日本で一番幸せを感じられる会社をつくる」は一直線に結びつく存在であって欲しいと願っています。いったん「これが答えかな」とわかることろが来るのですが、またそこから悪戦苦闘する日々です。
「私たちは自分に定められた運命という縦糸を伝って人生をいきていく」と同時に、良いことを思い、良いことを実行することで人生も良い方向に向かっていくという「因果の法則」という横糸があるということは腹落ちしました。
「この宇宙には、すべてのものをよい方向へと進めていこうという宇宙の意思が充満しています」という部分は、松下幸之助の「天地自然の理法」とも同じ考え方である。私も言葉では分かってはいたが、本当に、胆識という意味で「そういうことか!」とわかってきたのは、まだまだ最近である。
「自然が、神様が、私にこのような厳しい試練を与えたもうた」というメッセージには松下幸之助の「好況よし、不況なおよし」、森信三の「逆境は神の恩寵的試練である」とも同じであり、「災難を乗り越えて、勇気を持って、力強く生きていく強い意思」を小生も持って経営に望みたい。勇気をいただけることばである。
「あなたがそれを思うなら、あなた一人でそれを実行するだけではなくて、私も一緒にやりましょう」というくだりを読んで、本当に優(社長)に感謝しました。志しかない僕の想いを具体化してくれています。
毎回取り上げる「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」では、稲盛氏の功績とドラッカーのマネジメント理論を融合させた素晴らしい内容であった。特に印象に残ったのは、129頁一番上の右端の「リーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立すること」という部分です。この文章と同じ上段の一番左にある稲盛氏が掲げた「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類社会の進歩発展に貢献すること」という目に見える理念がいかに素晴らしい道標となるかということを佐藤先生は語っておられた。小生も志を掲げるだけではなく、困難の中にあっても、深く探求し、道標を燦然と掲げていきたい。
話は変わりますが扁桃腺の手術で先週まで入院しておりまして、今週からやっと声が出るようになり復帰することができました。この入院の決断には葛藤がありました。少なくとも2週間、ひょっとすると1ヶ月くらいは戦線離脱していまうのではないかという恐怖心である。しかしながら、それは全く問題がありませんでした。K会の皆さまとのコミュニケーションのキャッチボール、M理事長からのご評価、O施設長との関係性の深化、そしてK社でのオリエンテーション、ほか諸々すべてが当社の皆様のおかげです。
そして、皆様のご活躍と同じくらいに感謝するのが、お取引先やご縁をいただいている方々です。もちろん、付加価値を提供するのは私たちなのですが、その一方で、ご縁を通じて私たち自身が課題を前向きにとらえ、解決に結びつける経験を得るということで、有り難い成長の機会をいただいております。
私たちの志というものは、単に私たちの金儲けや自己実現のためにあるのではなく、お客様の自己実現のため、そして、世の中のためであるという大義があります。
最後に、冒頭の質問に戻ります。
「加藤滋樹はなんのために生きているのか」と聞かれるのならば、堂々と「志のために生きています!」と答えたい。
ありがとうございました。